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沈まぬ太陽感想

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絶対に誰にも読んで欲しい本としてお薦めしたいのが、山崎豊子さんの、「沈まぬ太陽」です。これは、ずっと読みたい読みたいと思っていたのですが、長編だからそれなりに時間もかかる(その時代、私は友達と遊ぶことと仕事に時間を費やしたかったからです)と思って、ずっと読めなかったのですが、知り合いにある日貸してもらい、ドはまりしました。 その本が「沈まぬ太陽」なのですが、これは、かの有名な、日航機墜落事故をベースとした小説です。

登場人物自体は、ほとんどが彼女自身が設定した人ですが、もちろんベースとなるような人はいたでしょうし、事件自体は、名前を変えてはいるものの、墜落事故そのままを引用しているほぼノンフィクションの日本の小説です。 主人公である男性は、大手航空会社で、真っ当に働きますが、同期である男性は、その見た目や、出世と自分のために良い顔を振りまいて、彼よりも実力は劣るのに気持ちよく出世していきます。 主人公は、駐在という名の左遷を何度か繰り返されているうちに、日本でライバルは力を身につけていくのです。 しかし、やっと主人公が日本に帰国した後、例の大きな事故が起こって、立場が逆転していくという、ハラハラドキドキの人生ストーリーでもあるのがこの小説の見どころの1つでもあり、これだから、誰しも飽きずに読める本なのです。

この本の見どころは、やはり、実際に起きた日航機墜落事故をベースとしている大きな国内航空機の事故なのですが、この状況について詳細に書かれていることです。 山崎豊子さんというのは、小説を書く前に数年間の緻密な調査をしてからそれを書くと言われていますが、まさにそれが形となっていて、その事故の状況で、遺体の状況や、事故の後の遺族の気持ちに、事故の場所の状況なども緻密に描かれていて、こちらにも事故の状況が、見てもいないのに伝わってくるほどです。 そして、今まで左遷されていて日本に帰ってきて、それなりの地位と、みんなから誤解されていたことが解けた主人公を「見届けた」時には、誰もが涙、そして、感動やほっとするシーンで、文字で、色々な感情を得ることのできる小説が、「沈まぬ太陽」なのです。 山崎豊子さんらしい、緻密な調査を、豊富なボキャブラリーで言葉巧みな文章にしているのがこの小説です。 日本人だからこそ伝わるこの感覚とスリルは、ぜひ味わっていただきたいですし、あの衝撃の事故を間接的に知っていただければ、そのひどさが伝わる、考えさせられる1冊です。

沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)

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