梅桃が実るとき感想

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私は、小さい時からNHKの朝ドラを見るのが大好きでした。 これを見るために、ギリギリまで小中学校にはいかず、遅刻にはなりませんでしたが、そうならないように、遅い足で走って学校まで行っていたほど、朝ドラが好きだったのです。 その中でも、久々にちょっと昔の話(大戦前後)が舞台になる「あぐり」は、前もって読んでいたドラマのストーリーから気になっていたのです。 そして、1話からもう虜になり、1話も欠かさず最終話まで見たのですが、最終的にはストーリーの素となる吉行あぐりさんのことがすごく気になり、「梅桃が実るとき」を購入し読みました。 ドラマの影響もあり、その当時、この本はベストセラーとなっていて、私は、今でもお薦めしたい本です。

本の内容は、ノンフィクションであり、彼女の歴史が書かれていました。 生まれてきた時に、最後の女の子であるようにと「あぐり」と名付けられたこと、16歳でお見合い結婚させられたことなど、ここまではドラマの通りでしたが、ドラマでは描かれなかった、2人の子供の死や、今のことなども書かれている、彼女の反省に関する伝記がこちらです。 正直、私がこの本を手に取ったのは中学生くらいの時だったので、「昔の人はこんな感じだったのだな」なんて思っている程度でした。 ですが、会ったこともない人と結婚させられて、その人があまりに家に帰ってこないなんて言う状況は不安でしかありませんし、結婚の意義について考えさせられます。 そして、その人を本心から愛していると思った時にその人に先立たれ、子供たちを抱えて生きていくという状況は、今思えば、言葉では大変な状況と言えますが、実際であれば、どん底に突き落とされたような状況だったことが、この本でもわかります。 自分が結婚して子供を産む前と後ではこの本の感情移入の仕方が異なるのも、この本の見どころと特徴の1つです。 明治や大正時代に女性が働くということ自体があり得なかった時に、さらにあり得ないパーマを流行させた人でもある吉行さんのじゃじゃ馬人生、それ自体が見どころの本です。 そして、それは、今の女性の活力となるという面でも、彼女の仕事に関する文面は、特におすすめな点です。

実は、私の母はシングルマザーで、子供3人を大学まで出したすごい人なのです。 この本を読んでいる時に、私は、母と照らし合わせ、小さいながらに涙しましたが、大きくなってこれを読んでから、再び、それ以上の涙を流すほど、母と吉行あぐりさんの状況がリンクしてしまいました。S.T

梅桃(ゆすらうめ)が実るとき (文春文庫)

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