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アルジャーノンに花束を感想

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私がお薦めしたい本は、ダニエル・キイス著「アルジャーノンに花束を」です。
これは、外科的な手術でIQが一気に上昇した、ある知的障害者の生活を描いたサイエンスフィクションです。

主人公のチャーリィは、パン屋で働く知的障害者です。IQが68と通常よりも低いため、失敗することは多いものの、持ち前の優しく純粋な性格のおかげで、周囲とはうまくやることができています。

でもある日、手術を受けてIQが185になります。通常よりも圧倒的に高いので、様々な知恵で人々の役に立つようになりますが、それが高慢ということで、徐々に敬遠されるようになります。
それに思い悩んでいたところ、今度はIQが急に下がり始めて…。

「アルジャーノンに花束を」のストーリーは、こういった流れで進んでいきます。

私は最初、主人公のチャーリィを、とても気の毒に思いました。なぜならIQが低いことをいいことに、人にからかわれたり利用されたりしていたからです。

しかしチャーリィは、人の悪意に気付かず、いつでも笑顔で頑張っています。とても愛嬌のある、気持ちの優しい青年なのです。
だからこそ私は、周囲の心無い仕打ちに憤りを覚えました。

ところがチャーリィは、手術で天才になります。じわじわとIQが高くなり、様々なことができるようになっていくので、周囲は最初は感心します。私は憤っていた分、この展開がとても嬉しく、ワクワクとしました。

IQが高くなること=幸福ではない

しかし賢くなるにつれてチャーリィは、周囲の悪意に気付くようになります。しかも、かつて母親が、知的障害があることから自分を捨てたことまで知ってしまうのです。

何とも皮肉な展開だと思いました。せっかく賢くなれたのに、そのために過酷な真実を知り、人間不信から孤独になっていったからです。

さらに、高まったIQはどんどん下降していきました。深く考えようとしても難しく、チャーリィは戸惑い、一層もがき苦しみます。

しかしIQと反比例して、彼の純粋な性格が蘇ってきます。周囲は再びチャーリィをからかい始めますが、彼はそれを友情と捉えて笑顔で受け入れます。

このあたりは、涙なしでは読めませんでした。チャーリィにはもう、人の悪意はわかりません。でもだからこそ、笑顔で幸せな気持ちで生きていけるようになったのです。

幼児教育や受験戦争や就職氷河期…現在では、役立つ人材となることを求めて、多くの人が賢くなるための闘いに挑んでいます。

でもこれは…人として幸せに生きるために、本当に必要なことでしょうか?私は「アルジャーノンに花束を」を読んで、このことを深く考えさせられました。
願わくば、自分なりの幸せを手に入れて、笑顔で生きていきたいです。

アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)

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