トランプ大統領の交渉術

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世界で今最も関心の高いニュースといえば、6月にシンガポールで開催されることとなる米朝首脳会談です。

一時はきちんと開催されると思われていた首脳会談ですが、トランプ大統領が中止を発表したかと思えば、再び開催されることになるといったツイッターでの投稿があるなど、混乱が続いているように思います。

先日、トランプ大統領がシンガポールでの会談を中止すると発表したばかりですが、トランプ大統領の交渉の仕方としては、筆者は賢いと思わずにはいられないのです。

というのも、トランプ大統領はアメリカの軍事力を後ろ盾にした、北朝鮮を逃さないような交渉をしているからです。

会談の中止までが、まるでプラン通りであるかのようです。北朝鮮側としても、中国をバックにつけ、韓国との友好ムードを見せつけることで、アメリカとの交渉に少しでも有利になるような行動をしてきました。

しかしながら、アメリカは、一度会談を中止にし、北朝鮮がもう一度会談を取り付けるためにはアメリカの要求を呑むような条件を突きつける戦略である一方、北朝鮮が会談を取り付けようとしなかった場合には、軍事力をもってして攻撃する可能性を示唆することで、北朝鮮より一歩も二歩も会談を有利にすることを狙っています。

とりわけ、このことは会談の中止にした際にホワイトハウスから金正恩宛に出され、ニュースでも取り上げられた書簡から読み取れます。

以前、トランプ大統領は金正恩に対して、リトルロケットマンに代表されるような罵りを展開し話題を呼んでおりましたが、今回の書簡では怒りを全面に出してはいますが、金正恩に対して敬意を示す形で、会談を断っています。

このことは、逆にアメリカは本当にやるぞというある種の脅しのような効果が出ているように感じます。

金正恩はこの書簡を読み、非常に焦ったのではないでしょうか。

その後のトランプ大統領のツイートでは北朝鮮側からの何らかの譲歩が見られる形で再びシンガポールでの米朝会談の用意を示唆しています。

北朝鮮からすれば、会談を中止にされれば、どちらにしろ、よくない状況になることを考えると、トランプ大統領のとった行動は北朝鮮に対して一枚も二枚も上手と言えます。

トランプ大統領は、高いレベルの交渉が要求される不動産業界出身のビジネスマンであることからも、今回の会談中止からの再度取り付けは、トランプ流の考え抜かれた交渉術を世界に知らしめることになったのです。



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