私はかつて学生時代にヨーロッパを10日間かけてバックパックで旅行したことがあります。日本から1カ国を集中して飛行機で往復するとどうしても費用が嵩んでしまいますが、鉄道を主にうまく使いながら国境越えをしていくと、飛行機で往復することよりもだいぶ安価で、且つ多くの国を訪れることができます。
もちろん、2-3日の場合は飛行機を選ばざるを得ませんが、ある程度の時間の余裕がある場合には個人的には大陸内を陸路で移動することをおすすめします。ここでは簡単に私がかつて経験した格安でのヨーロッパバックパック体験を紹介します。
日本からヨーロッパまでは船で行きました。「ピースボート」という船旅を企画するNGO団体を利用したのですが、出発前にはピースボート事務局のお手伝いをすることで得られる「船賃の割引」をできるだけ使いました。
当時学生だった私はこの制度を使って船賃全額分の割引ためることができました。これで往路分の移動費はゼロです。
そして、クルーズが出発したわけですが、船自体は日程通り進んでいきますが、その部分部分を一次下船して再度どこかの地で船に合流するという手段を取ることができます。
私はこの手段を用いてヨーロッパのギリシャで船を下船し、船が大西洋に入る前、最後の寄港地であるイギリスで再合流しました。
もちろん、鉄道のチケットや宿泊先は現地で都度手配していきます。私が船を一次下船してヨーロッパのバックパックに行った理由というのも「船旅では海があるところしか行くことができないから内陸の国に行けない」ということとかつて留学をした際の友人たちに会うためです。
私は10日分の荷物をボストンバッグにつめイタリアで下船し、スイス、オーストリアという内陸の国を通過してドイツ、ベルギー、フランスを抜けてユーロスターを使ってイギリスで船に再合流しました。
イタリアでは2日ほどかけてコロッセオやレヴィの泉、そしてヴァチカン市国などの観光をしました。
ホテルは当日に外国人観光客向けの1泊3000円ぐらいのユースホステルを当日手配し、最低限の荷物以外の大きな荷物はその宿泊先においておきました。
また、私の使っていたカードは現地ATMで現地通貨に自動換金されて引き出しができる機能がついていたので、常に大金を持つ必要もなかったのでスリには気をつけましたが大きな不安はありませんでした。
スイスに入る際には夜間便の列車に乗りました。車中泊をしてホテル代を浮かせるためです。
基本的に寝台車ではなく、いすに座って荷物を抱えながら眠るのでパスポートの管理には細心の注意を払いました。
スイスでは留学中の友人と久しぶりの再開をし、友人の家に宿泊し、オーストリアとの国境沿いまで車で送ってくれました。
その後ウィーンまでヒッチハイクで進み、再び友人に再開しました。友人に街のあちこちに連れて行ってもらい、そこから寝台列車でミュンヘンへ向かいました。
ミュンヘンに向かった最大の目的はドイツサッカーを観戦するためです。オーストリアの友人の協力を得て、チケットを手に入れた私は大好きなビールを片手にスタジアムでサッカーを観戦しました。
もちろん、ソーセージなどの食事も十分楽しみ、再度鉄道で隣国ベルギーに1泊し、フランスへ入りました。
留学時代同部屋だったKevinという友人と数年ぶりの再会をし、エッフェル塔やシャンゼリゼ通り、サクレクール寺院などパリの名所を周り、ピースボートに合流するためにユーロスターに乗りました。
私は友人たちの協力もあったお陰で宿泊費や交通費がだいぶ節約できました。内陸の国々に行くこと、友人たちに会いに行くことというヨーロッパのバックパックはスリにあうことも危険な目にあうこともなく無事安全に終えることができました。
私のようにヨーロッパに友人がいるというのは特殊な例かもしれませんが、ヨーロッパまでの交通の手段としてはこの「ピースボートの割引制度」を利用して行くのは特に学生にはおすすめです。
私のように1人で行くのもいいし、友人と行くのもいいですが、バックパックというのは「自分たちで何とかしなきゃならない」ということから成長できると思います。