レンタルチャイルド感想

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レンタルチャイルド感想

お薦めしたい本は、石井光太さんの「レンタルチャイルド」です。 私はインドには行ったことはありませんが、お隣のバングラデシュに行ったことがあります。そこはインドとも非常に似ている状況を目の当たりにすることができます。

町の中には浮浪者があふれ、手足のない子どもがさまよっている…。こんな状況を見て、一体この子たちはどこから?自分達では絶対に移動できないだろうに誰が連れてくるんだろうと疑問を抱かずにはいられませんでした。

そしてみんなが口を合わせていうのがマフィアが絡んでいる…と言うこと。 でもそんなみんなが口を合わせてマフィアというにもかかわらず、誰も実態を知らないのですね。そんな実態を取材して書いているのが、この石井光太さんなのです。

現地の人ではなく、一人の日本人がここまで取材できるということに驚きましたね。 またインドの実態を暴くような、そして途上国でマフィアの力を書いているのはこの本だけ!そんな私たちの知らない世界をノンフィクションで書いているのが、この「レンタルチャイルド」なのです。

 インドには女性の物乞いの稼ぎを増やすために貸し出される赤ん坊がいます。女乞食は赤ん坊を抱いていると倍から3倍儲かるのです。そして成長しても物乞いとしか生きられない子供たちは同情をかうためにマフィアによって顔に大火傷をされたり、手足を切断されたり、目を潰されたりします。

もし自分の子だったら正気ではいられませんね。親として。しかし子供は選択をすることすらできないのです。親だって、食べていくためには子供を手放さなくてはいけないことだってあるのです。そんな不条理な世界を始めて知りました。

これまで旅行中では、手足がなく物乞いしている子供を見ても、目を背けて近くに寄ってこないで!と思う程度でした。しかしこの本を読んでから、この子供たちに罪はないと思うようになりました。 子供は人生を選ぶことができません。

しかし足を踏み込んだら抜け出すことの難しい子の世界。その中でどのように生き延びることが出来るのでしょうか? みんな同じように人生を与えられているのに、どうしてインドを始め途上国ではこのようなことがまかり通るのでしょうか。この疑問に腹が立つと同時に、何もできない自分にイライラします。

この本を読んで思ったことは、もっとみんなに真実を知って欲しいということです。真実を知ることができたら、世界は変わる?いや、そんなに簡単には変えることはできないでしょう。

しかし人々が注目をすることはできます。そして真実を暴くことはできると思うのです。 そういった意味でこのレンタルチャイルドの内容をみんなに知って欲しいし、この石井光太さんの取材力というのも知って欲しいと思います。ここまで不条理とやりきれなさを感じる作品にはなかなか出会えないと思います。

レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち (新潮文庫)

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