日本列島は記録的大雨の後、一転して35℃を軽く突破する猛暑が続いています。そんな中で、7月16日には、岐阜県揖斐川町で今年に入って全国最高の39・3℃を観測するなど、各地で猛烈な暑さとなり、熱中症(疑い含む)で救急搬送される人も相次ぎ、全国で5人が死亡し、6人が意識不明の重体となっているとの事です。
気象庁によると、16日は全国186の観測地点で35℃以上の猛暑日となる異常な高温となり、心配されていた熱中症による死者や重体者を出してしまいました。
この3連休だけみても5616人が搬送され、搬送当日に亡くなったのは14人でした。
兵庫県たつの市では15日午前中に、草刈り中だった80歳代の男性が死亡し、午後になると、佐賀県太良町で農作業中の91歳女性が、また滋賀県米原市で草刈り中の94歳が倒れているのが見つかり、搬送先で死亡が確認されたと言う事です。3人とも熱中症で死亡したと推定されています。
近年、年を追うごとに猛暑日が増え、日本列島全体が温帯から亜熱帯化しているとも言われており、こうした熱中症のリスクは年々増大しています。
15日に死亡された方はいずれも高齢者で、しかも農作業中に熱中症に掛かられたようです。高齢者は抵抗力が落ちているにもかかわらず、これまでも大丈夫だったからと気象の変化を踏まえる事無く、過信されている側面があるのでしょう。
家族の方がおられるなら、ぜひ農作業を控えるように説得する事が必要な状況です。高齢になると頑固さが増すものですが、命には代えられないので、嫌がられても強く引き留めるべきです。
また近年は高齢者が一人暮らしのケースも多く、近隣の方が見守り・声掛けをし、少しでも悲劇を減らす努力を社会全体でする必要があるとも言えるでしょう。
自分の離れて暮らす両親が、こうしたリスクにさらされないように、電話をこまめに入れて、室内の温度を28℃程度にする事や、水分補給を十分にする事を伝える事も大切です。
熱中症患者のおよそ半数が高齢者(65才以上)ですが、幼い子供や小中学生もリスクが高い事も認識して置く事も必要です。
日頃は長時間遊ぶ事を禁止しているゲーム機での遊びを許可しててでも、外で遊ぶ事を控えさせたり、スポーツクラブで絶対無理をしない事を口を酸っぱくして話す事も必要です。