最低な家庭教師

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私は、現在45歳の女性です。
これは、私が体験した最低の家庭教師との日々のことです。
私は、小学校のときにいじめにあっていて、6年生のときに登校拒否をしました。
そのため、中学ではなかなか勉強に追い付けず苦労しました。
塾に行くのも抵抗感があった私に、両親が家庭教師をつけてくれました。
たまたま父親の仕事仲間の娘さんが、家庭教師をしていたんです。
有名な大学を卒業したという、20代の女性で、とても綺麗な人でした。
おしとやかな印象でしたし、教えかたもとても上手で、私も両親も安心しました。

ところが、その素顔はかなり最低でした。
母親がいるときは、真面目に私の勉強を見てくれているのですが、母が用事で外出すると、途端に態度がガラッと変わるのです。
参考書を床に放り投げ、私に自習しているように言うと、勝手に私の漫画を読み始め、わからないところを聞くと、参考書を投げつけてきて、自分で調べるように言うのです。
最初の印象とはガラッと変わってしまい驚く私を睨み付けてきました。
「このこと、言うんじゃないよ。もし言ったら、あんたが高校に行けないようにしてやる」
今から考えれば、彼女にそんな力はないのですが、中学生の私は信じてしまったのです。

それから、彼女はうちにくるたびにやりたい放題でした。
母が用事で夕方まで帰ってこないと知ると、5時間以上うちの電話を使って長話をしていたりして、私はその行動を、ただ見ているだけしかできませんでした。
彼女が大きな声で笑いながら、「今さぁ。バカな女の子の家庭教師してるの。楽だよぉ。遊んでるだけでお金もらえるんだよ。え?大丈夫、大丈夫。バレないって」
私は、悔しくて悔しくて涙が出ました。
自分のことをバカにされたのも腹がたちましたが、彼女に色々と気を使って、くるたびに夕食を用意している母や、彼女をいつも送り迎えしている父が、とにかく可哀想でした。

そんなある日、母が不思議そうに通帳を見てるんです。
「変ね。電話料金が異様に高いのよ」
私はその秘密を知っていたのですが、なかなか言えませんでした。ですが、悩み続ける両親が見ていられず、私は彼女のこれまでの悪行をすべて話しました。
最初は信じなかった両親ですが、その後、彼女の素顔は意外な形でバレることになりました。
彼女がいつものように母の留守中にリビングでゴロゴロしていると、父が忘れ物を取りに帰ってきたのです。
慌てて彼女は立ち上がり、散らかした雑誌やお菓子を片付けましたが、父はもちろん騙されはしませんでした。
彼女は、迎えに来た彼女の父親に連れられ帰っていきました。

その後。
改めて家庭教師の派遣会社にお願いして、優秀な家庭教師に来てもらい、私の学力はなんとか上がりました。
もちろん。高校にもちゃんと受かりました。

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