婚活は恋愛とは違うんですね

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私が婚活を特に意識したのは20代の頃でした。結婚を意識して交際していた人と別れてから、なんだかとても焦ってしまい、早く結婚したいと思うようになったんです。ですがなかなか良い出会いがなくて困っていました。

そんな私に婚活のチャンスが回ってきたのは23歳の時でした。勤めていた飲食店の先輩が合コンに誘ってくれたのです。それも、結婚前提の合コンだと聞いて、これはチャンスだと思ったんです。

おまけに相手の人達の半分は会社員だと聞いて、より婚活の気持ちが高くなりました。
北海道に住んでいる人は分かると思いますが、雪が降る北海道では農業や建築業はいわゆる冬には仕事がありません。私の父親も塗装業をしていたので、冬になると出稼ぎに行っていました。だから絶対に結婚相手は会社員が良いと思ったんです。私は合コンへの参加を了承しました。

参加費用も女性は一人三千円で、場所は地元の有名な洋食屋さんでした。
どんな服装を着ていこうか悩んだ私は、相手の第一印象を意識して大人しめの服装で向かいました。
本当なら少し華やかな服の方が目立って良いのですが、相手も婚活を考えているという事は、出来るだけ上品さをアピールした方が良いと思ったんです。

ですが、女性達の気持ちは全員同じだったようで、派手な服装をした女性は一人もいませんでした。特に私に声をかけてくれた先輩は、いつもは原色しか着ないのに、この日は黒と白のシンプルな服装で現れました。

そしてスタートした合コンは、男性女性、それぞれ5名づつでした。最初に会話をしたのはすぐ目の前にいた男の人でした。銀行に勤めているというその男性は、髪型も地味で、細いフレームの眼鏡をかけた人で、とても真面目そうでした。口調も丁寧で、私の話を黙って頷いて聞いてくれたので、とても好感触でした。年も私よりも年上の25歳で、年上としか交際した事のない私としては、かなりポイントが高かったです。

でも一番長く会話をしたのは、少し軽めの印象の男の人でした。私よりも年下の21歳で、とにかく話題が豊富な人でした。バイクや山登りが趣味な人で、海外の山にも登った事があるらしく、海外で起きた珍道中をおもしろ楽しく話してくれました。バーで働いているらしく、髪型もまるでモデルさんのようで、かなり格好良かったです。私はこの二人の人と連絡交換をしました。返事は後日という事で、合コンは終わりました。

どちらの男性にしようか、かなり悩みました。話しが弾んだのは、確かにバーの人なんです。会話も面白かったし、ルックスも私の好みにピッタリだったんです。でも、バーく働いているというのも、収入面で不安でしたし、あれだけ会話上手という事は、なんだか女性経験も豊富そうで、急に不安になりました。銀行員の人は、話しを黙って聞いてくれますし、優しそうだし、何よりも収入が安定しています。

私は迷った末に銀行員の人を選びました。すぐに交際がスタートして、何度かデートをしました。とても楽しかったですし、結婚をしても良いと思えたのですが、具体的な結婚の話しになると、二人の意見があまりにも違う事が分かりました。

彼は将来的には地元である埼玉に帰るというのです。そこで農家をするのが夢だと聞いた時に、北海道に住み続けたい私としては、彼との結婚はないな。と、思ったんです。
結果として、半年と少しの交際期間で彼とは別れました。

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