亡くなった社長の葬式を事務員の私が仕切る羽目になった話。

calendar

reload

亡くなった社長の葬式を事務員の私が仕切る羽目になった話。

会社の社長が亡くなって、事務員である他人の私が葬式を取り仕切る羽目になったことがありました。

小さな会社で、離婚した奥さんと娘は外国に移住しており、事務員は私だけ。
高齢の社長を案じて10年ぶりに帰国した娘(二代目)は日本語と漢字が怪しく、また文化が全く違う日本に馴染めない中、社長が急死しました。

大泣きする娘さんの電話を受けて病院へ行くとすでに社長は亡くなっていました。
病室には内縁の妻、外国から帰ってきた離婚した妻の娘、私、の3人のみ。
看護師さん曰く「早く葬儀屋を呼べ」とのことなのですが、誰も取り仕切れません。

内縁の妻は元夜のお仕事の方で生活能力ゼロですし、娘さんは日本語も日本の常識もあやふやです。社長の親族は、遠い県の呼吸器をつけている病気の弟さんのみ。
やむを得ず私が仕切ることになりました。

まず、葬儀屋をこの場で決めていいのかわからなかったので(社長には自分が死んだら社葬にしろと言われていたのですが…そもそも社葬ってどうやるのやら?)一旦遺体を社長の自宅に移動することにしました。

遺体って運ぶのに許可がいるんですね。病院の受付に聞いたらとりあえず遺体を運んでくれる業者の電話番号があったのでお願いしました。当時で3万円くらいでした。自宅に布団を敷いて遺体を置いて業者さんは退場。

次に葬儀屋さんを探さなくてはいけません。会社の工場の女性の知り合いの葬儀屋さんに連絡をとってもらい、25万円で焼くところまで進めてもらうことになりました。

ここで困ったのは、社長の住所は山梨県で、社葬を行う指定のお寺は東京と言うことでした。山梨の葬儀屋さんに相談したら、遺骨を持って改めて東京で社葬を行えば良いとの事でした。
取引先の社長さんたちに社長の急死の連絡とともに社葬ってどうやるのか聞いても誰もはっきりした答えをくれませんでした。
役に立ったアドバイスは、取引先の副社長さんの「御社が社葬といえば社葬になる」というものと、東京で社葬をお願いした葬儀屋さんの「社葬なら葬儀の委員長と看板くらい必要」の2つでした。

ほぼ不眠不休で関係者に連絡や準備をしてなんとか社葬に漕ぎ着けた(100万円くらいでした)のですが、
社長の死後、女性たちが騒ぎ始めました。
まず、離婚して外国にいる本妻なのですが、なんと離婚が完了してなかったので遺産を要求してきました。
国際結婚で、外国では離婚が成立しているのですが、日本で社長側が元妻の籍を抜いて無かったのです。(戸籍謄本を取り寄せて判明)
昔のことなので忘れたのか故意なのか、やったつもりだったのかわからないのですが、Skypeで数時間もの遺産請求の嵐…。
そもそも社長個人の遺産はなくて、会社名義のお金ならあるのですが、それは会社のもので元妻にはなんの権利もありません。

それだけでも頭が痛いのに、葬儀に出た内縁の妻の姿を見て、「あんな女性がいたなんて知らなかった、裏切られた!」と事務所に電話をしてきた女性が2名いました。
事務員にそんなこと言われても知りません。
電話をしてこなかっただけで、何か含む言い方をする女性がそのほかに数名。

いろいろ面倒ごとが多く、最終的に娘さんが男を会社に連れ込むようになったので辞めました。
娘さんも外国暮らしが長いせいか感情が激しくて、こちらもメンタルをやられて鬱っぽくなってしまい、社会復帰するのに時間がかりました。
現在では違う仕事で気楽に生活しています。

folder 幸福への近道

愛が返ってくる、魔法の言葉
more...

folder 恥ずかしい体験

初エステで恥ずかしい体験
more...

folder 暮らし、健康

生活を豊かにする食事
more...