私が思いつく中でもっともドケチな人間、かつ一番最初に出会った人間は母親です。
母親自体は比較的裕福な家の生まれで、学校なども普通に進学させてもらっていたのですが、自分の家庭内ではとにかくケチ。
しかも他人にも強要する上に「それおかしな理屈じゃない?」と思うようなエピソードが多々あります。
エピソード1「歯ブラシを買わない」
歯ブラシは大人用、子供用でサイズが違いますよね。
口の中の大きさが違うから当たり前ですが。
私が始めて与えられた歯ブラシは大人サイズ。
歯磨き粉も塩が入った大人用歯磨き粉でした。
当時私はまだ保育園。
大人用歯ブラシは大きすぎてえづいてしまい、ミント&塩味の歯磨き粉も刺激が強すぎて涙が出るほどでした。
「保育園のお友達が使っているような小さい歯ブラシが欲しいです。吐きそうになるから」と訴えたところ、「何贅沢言ってるんだ!」と叱られたあげく、当然買って貰えませんでした。
これって贅沢ですか?
エピソード2「何のためのお茶?」
夏になると麦茶を作るご家庭も多いかと思います。
我が家も例に漏れず夏場は麦茶を飲んでいたのですが、麦茶を飲むために冷蔵庫をあけただけで「あー電気代がもったいない。お金もらおうかね?」と言われる始末。
冷蔵庫を開けっぱなしにしたわけでもありません。
麦茶の置き場所は定位置ですから、探すのに手間取ったわけでもありません。
冷蔵庫を開けて閉めて注いで元に戻しただけなのに、なにがいけないというのでしょう。
それならいっそ麦茶を作らず水道の水を飲めと言われる方が納得できます。
エピソード3「ドケチの基準は自分判断」
母親はとにかく時間を無駄にされることを嫌います。
小学生時代、料理を教えるからと台所に呼ばれおっかなびっくり始めて包丁を握って使い始めた私を見て、3分も持たずに「遅い!時間がもったいない!もういい!」とキレたほどです。(教えるとは・・・?)
そんな母ですから、何か時間を無駄にされそうになる度に「時給貰おうかね?!」が口癖でした。
でも私は知っています。
母がいつもボールペンが見つからない見つからないとごそごそ漁っているその引き出し。
同じ引き出しに、無駄にため込んでいる電気や水道の明細書を捨ててしまえば、そのごそごそ漁る時間節約できるんだよ、と。
一度だけ実際に伝えたこともあります。
「明細書を捨てればもっと探しやすいんじゃない?」って。
なんて答えたと思います?
「明細書をとっておかないと、おまえたちが去年より電気や水道を無駄遣いしたかどうかわからなくなるでしょ!!」
……だそうです。
大事な時間を無駄にしてまで、他人が無駄遣いするのが嫌なんだそうですよ。
さすがドケチですね!