陰謀論を信じたために

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陰謀論を信じたために

私は昔から本を読むことが苦手なタイプの人間でした。
ですが、現在のコロナ禍の影響でお家時間が増えたため、何か有意義になることはないかと色々と考えました。
そこで、普段読まない本を読んでみることにしました。
思い立ったらすぐ行動に移す私は早速本屋さんに行きました。
本屋に行くとずらっとたくさんの本があり、とりあえず興味を持てるようなタイトルを探して周りました。

そこで一つのタイトルに目が止まりました。
『新聞は取るなテレビは見るな』という強烈なタイトルでインパクトがあり、ついつい手に取って読んでみることにしました。
そこに書いてあることは、どれも今までの世の中を否定するような文章で、全く知らなかったことばかりが書かれていました。
文章を読むことが苦手な私もいつの間にかこの本に引き込まれていき、あっという間に一冊読破してしまいました。その本を読んで、「世の中には私の知らなかったことばかりが溢れかえっているんだ。私だけでなく、この事実を知らない人はわたし以外にたくさんいる。とりあえずわたしの周りにいる人だけでもこの事実を伝えなくてはいけない。」と、正義感さえも芽生えました。

家に帰り早速家族に本に書かれていた事実を伝えると、「ふーん」と薄い反応をされ、ますます「何も分かってないからそんな反応なんだ。私がもっと勉強して家族を守らないと。」とさらに必死になりました。
そして、この本を書いた著者の他の本を読み漁ったりYouTubeを見たりして知識を深めていきました。
そんな中、従来の友人から会おうと誘われたため、LINEで日にちや時間の約束のやり取りをしていた時のことです。昔からの友人で長い付き合いだったこともあり、「この友人にもこの事実を伝えたい!」と約束の流れで読んだ本の内容を伝えました。

すると、「宗教みたい。会うのやっぱりやめよう。」と言われてしまいました。
その時は「やっぱりこの友人も世の中のことを何も分かっていなかった。宗教なんかじゃなく、事実なのに。」と、宗教呼ばわりされたことに対して怒りさえ湧いてきました。
そして結局会う約束はなくなりました。
昔からの長い付き合いだった友人から見放されたこともあり、自分の価値観を押し付けすぎたなと反省するとともに、なぜ友人はそう思ったのかを調べてみると、出てくるわ出てくるわ陰謀論の文字が…。

そしてその時に本は事実無根なことを書いても出版できると言う、言論の自由というものがあることを知りました。この事実を知らなかったために信じてしまった私はやっとしくじりに気づいたのです。
その後の友人との関係は未だにギクシャクしています。

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