ギョーザ作りでしくじり

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ギョーザ作りでしくじり

若い頃の話です。ギョーザを作るつもりでした。
その当時は忙しい生活で時間がなく、普段から料理をあまりしていませんでしたが、ふと自分で作ったギョーザが食べたい気分になり、久々に作ってみることにしました。
主人にもたまには私が作った料理を食べさせてあげよう、喜ぶだろうな~と、主人の笑顔を想像し、ウキウキしていました。

料理を作ろうと思い立ったはいいが私の自宅には何の食材もない状態でしたので、今からスーパーに買い物に出かけ、イチから食材を買い込むことにしました。
通常ギョーザに入っているような具材をどんどんカゴに入れて行ったのですが、イチから全部買い込むため、えらい時間がかかります。
だんだん買い物に飽きてきてしまいました。

なんとか楽しい気分に持っていかないと、最後までモチベーションが持たないぞ…と懸念していたところ、ピーンと閃きました。
そうだ、闇ギョーザにしよう!と。
ギョーザの中身は何が入っているかわからないから、闇鍋みたいな感じで楽しめるはず。
でもちゃんと食べられるものを入れないと夕飯として成立しないし、それに食べ物を粗末にするわけにはいきません。
ギョーザに普通こんな食材入れないよね~、でも美味しいし楽しいよね!となるような具材を考え始めると、ワクワクしました。
私はこの時点でしくじりを犯していることに、その時はまったく気付いていませんでした。
さて何を入れようかな…ということで、もち・チーズ・鯖缶・小魚の佃煮・カレー味のお菓子、などをチョイス。
買い物かごは満タンです。

最後に、そういえば肝心のギョーザの皮を入れ忘れていたことに気付き、ギョーザの皮コーナーへ。
売り切れでした。
ここではさすがに私もしくじったと思いました。
なぜ最初に皮の在庫を確認しなかったのか。具材は何でも良くても、皮がなければ話になりません。
それに、もうカゴは満タンでえらい重いし、時間もかけたし、もう今からギョーザを諦めて商品をひとつひとつ棚に戻していく気にはなれませんでした。
諦められない闇ギョーザ。代替方策はないだろうか。
棚を見回すと目に入ったのはシューマイの皮。おお、これでいいじゃん!
と手に取ったのもしくじりでした。
やっと買い物を終え帰宅し、闇ギョーザ作り開始です。
しかしシューマイの皮は小さく、包むのが難しい。
通常の具材はまだ良いのですが、鯖やおもちは小さい皮に包みきれず、多少はみ出しましたが、OKということにしました。
なんとか全部の具材を包み終わり、あとは焼くだけです。
焼く…?ギョーザ?いやシューマイ?てことは蒸す?
よく分からなくなり、もうすでに面倒くさくなっていたのもあり、大きな蒸し器の鍋いっぱいに闇シューマイを全部詰め込み、蒸すことにしました。
出来上がるころ主人が帰宅したので、今日は私がんばって夕飯を作ったよと伝えると、とても喜んでくれました。
ニッコニコの主人、さあ食べようと大鍋の蓋を開けます。
大鍋に詰め込んだシューマイの全部がひとつに固まっていました。
もちを入れたせいでした。もちが鍋全体で爆発していました。
その結果を見てはじめて、どうして闇ギョーザにしようなどと思い立ってしまったのかと後悔しましたが、当然のごとく遅かったです。
主人は優しく、せっかく作ったから食べよう、と言ってくれました。
味は意外と美味しかったです。

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