不幸は重なるのか家族全員にトラブルが同時に起こった時期があります。
父親が会社の倒産を理由に無職になり、母親の膣内に腺癌が見つかり、弟が信号無視をした為に交通事故に遭いました。
私は特別何も無かったのですが家族のサポートに回る為に凄く忙しい日々でした。
母は緊急で除去手術を受ける事になったのですが、父が無職になり経済的にダメージを受けている時期だった事もあり、母親と弟、二人の入院費を捻出する事が難しい状況となりました。
その為に母の入院は前日と手術当日までで術後の翌日には退院するというハードスケジュールになりました。
私も慌ててバイトを探して面接を受けましたが当時は学生の身分だったので沢山は働けず、更には母親が動けない状況だったので家事手伝いをしていた事もあり、稼げるお給料は雀の涙程度でした。
苦労と言うと家族には悪い気がしますが、バイトに家事に学校に精神的にダメージを受けてしまっている家族のケアにと凄く大変な日々でした。
特に弟の落ち込み様は深く、自分がルールを守らなかったせいで大変な時期に余計な苦労を掛けてしまったと嘆いていたので励ましたり、時には叱ったりと常に気に掛けていました。
両足を骨折していたので頻繁に病院に通い差し入れや身の回りの世話をしてあげる事も負担と言えば負担でした。
比較的近くに住んでいた父方の祖父母に助けて貰おうと電話を入れたのですが「苦労は買ってでもするべきだから頑張れ」と一言断られました。
ヘラヘラと他人事感満載で言われたので滅茶苦茶腹が立ちましたがぐっと堪えました。
苦労なんて買ってる余裕すら無い状況、せめてお金だけでも援助できないか、難しいならきちんと返済するのでとお願いしても遠回しに断られました。
それから三週間が経ち、弟は何とか松葉杖を利用すれば歩ける程度にはなりました。
それでも完治はしていないので少し歩くだけでも痛みがあるらしいのですが、月を跨いでの入院は高額療養費制度の範囲外になるからと無理矢理退院しました。
父は未だに再就職出来ていなかったですが失業保険のお陰で目先のお金は確保出来ました。
母も一週間もすれば体調は戻り動ける様になり、その後の検査でも「腺癌の転移は取りあえずは無いでしょう。」と言われ安心出来ました。
手術以降不正出血が増えた事はありましたが病院で検査を受けても原因が分からないといわれるばかりで問題は一旦ないらしいです。
僅か一ヶ月の間に色々とあり、当時は受験生だった事もあって大変な思いをしましたが何とか乗り越えられて良かったと思います。
慣れないバイトに慣れない家事にと色々ありましたが良い経験になったのかなと思います。
ただ、家族全員が不幸になってしまうのはもう二度と御免です。