私の母(嫁)と祖母(姑)は、私が生まれる前から絶縁しています。双方とも私には優しいのですが、嫁姑問題となると「あの人はひどい人だ」ということをそれぞれ私に話してきます。
私は父と母と同居していますが、まず母は家に電話がかかってくるとナンバーディスプレイを確認し、祖母からの電話とわかると一切取らずに、私に出るようにと電話の子機を渡します。また、母自身のスマホにも祖母からの電話は着信拒否設定にしてあります。
祖母はもう九十代であり、いつどうなってもおかしくない年齢です。しかしおそらく、祖母が他界しても母は葬式には来ないでしょう。私も祖母に関して心残りはほぼないのですが、お葬式や法事がらみでトラブルがないかという方が心配です。
父方の親族は人数が多いので、逆に親族の人数が少ない母にはそこもコンプレックスになっているようです。私が父や祖母に少し味方をするような発言をすると「あんたもあの婆さんの味方につくんだ、私をいじめて一人にするんだ」と怒鳴ることがあります。不安や怒り、悲しみなど多くの感情が混ざり合っているように見えますが、二人の不仲は私が生まれる前からなので、祖母がどういう人間なのか、ふたりの間に何があったのかわからず、説得力のある仲裁もできないのがもどかしいです。
祖母はよく人に甘えたりものを頼む人です。「悪いねえ」と言いながらお使いに出したり手伝ってもらうことが多く、その辺が普段は真面目な母に障ったのかもしれません。また、社会的な視線に敏感で、ご近所との仲が良いというコミュニケーション能力の高さも、内向的で家に引きこもりがちな母の劣等感を刺激しているのかもしれません。
また、父は長男ですが、祖母は長男の役割を果たして欲しいというタイプで、母はそんなことは意識する必要は無いというタイプです。父や私は気の強い二人の間で板挟み状態のようになってしまっており、私は一人っ子であるため、もう一人きょうだいが欲しいなあとぼんやり思う日々です。
私は物心ついたころから母と祖母の絶縁状態の中にいたので、他人と上手くやっていける自信や、更には相手のご両親や親族とまで良好な関係でいようという明るいビジョンはまったくないまま成人しました。そもそも、こちらに不仲な関係がある時点で私も結婚相手として優良物件とも言えないと思います。
卒業式などのイベントも来たいという祖母と絶対に来ないで欲しいという母との間で大変で、もうほとほと人付き合いには疲れた、まっぴらだという気持ちです。