身の回りに「この人なんだかケチだな~」と言う人や、「お金にシビアだな~」と言う人が一人はいるかと思います。
お金の管理をしっかりしているという点では良いのですが、何事も行き過ぎるのはちょっと怖いです。
私の身の回りの「行き過ぎたドケチさん」の体験談をします。
そのドケチさんは、私の叔父にあたります。
この叔父は還暦近くの独身なのですが、ちょっと変わった人でした。
元々お金には細かい人だったのですが、祖父が亡くなってから拍車がかかりました。
どうも生前祖父に「ケチでも良いからお金を使わないようにしなさい」と言われていたようで、これは親父からの遺言だからと壮絶なドケチ生活を始めました。
・公園で怪しい人になっていた。
まず手始めに祖父が亡くなってしばらく、同居していた叔父を心配して姉と二人で様子を見に行った時の事です。
叔父は不在で散歩でもしているのかと思っていたら、ご近所さんが恐る恐る声をかけて来たのです。
何があったのか話を聞いてみると、「ねえ、あなたたちの叔父さん、最近公園で怪しい人になってるんだけど大丈夫?」と心配されて仰天です。
更に詳しく聞いてみると、どうやら水道代の節約の為に公園に散歩に行った後、水道で洗顔と歯磨きをしているというのです。
登校中の小中高生の注目の的になっていることでしょう。
その帰り道、「叔父さん、絶対小学生に「仙人」ってあだ名付けられてるよね」と姉と二人で愕然としてしまいました。
・オリジナリティに溢れすぎた自転車
そしてそれからしばらく経った頃です。
もはや我が家では仙人として定着した叔父のドケチ生活は更にグレードアップしていきました。
用事があって叔父の家に姉と二人で寄った時、ダンボールと発泡スチロールで改造された自転車があったのです。
一見暴走族の改造バイクのような造形なのですが、よく見ると叔父が祖父から貰った形見の自転車でした。
荷台が壊れてしまったので、段ボールと発泡スチロールで修理したのだと思います。
「ねえ、あの自転車何?いつからああなってたの?というかすごく目立ってるんだけど!」という姉。またも愕然としてしまいました。
祖父の形見をとても大切にしていたので気持ちは分かるのですが、いくら何でもオリジナリティに溢れすぎた自転車になりすぎです。
玄関横に置いてあるので、毎日ご近所さんの目を引いている事でしょう。
その他にも、電気代節約の為に図書館に入り浸ったり、ガス代節約の為に庭で魚を焼いて怒られたりなど、その仙人ぶりは徹底していて逆に感動してしまいます。
・まとめ
ドケチ叔父は私たちとは生きる時代、次元が違いすぎて最早レジェンドと化しています。
多分祖父はそこまでケチになれとは言っていないでしょうし、思ってもいなかったでしょう。
ですが叔父本人は、親父の遺言を守れていると満足しているようなので、それはそれで今の所はしょうがないかなと思っています。