私は短大卒業後に接客がメインの仕事をしていました。
オープニングと同時に入社しており、10年間勤めたのでベテランと言われていました。
その間10人以上の新人を指導してきました。
その中で一人だけ、許せないと今でも苦々しく思っている後輩がいます。
後輩は指導後、私と組んで仕事をすることになりました。
初めから少し苦手なタイプだと思っていましたが、それも仕事の一部だと割り切っていました。
職場はタイムカードがなく、自己申告制でした。
それをいいことに、後輩は就業時間より5分以上前に帰ろうとするのです。
私は何回も注意しましたが「別にいいじゃないですか」と開き直っていました。
職場に後輩の友達から頻繁に電話があるという点も気に入らなかったです。
もちろん私にも私用の電話がかかってくることもありました。
でも、そのほとんどは家族からの緊急の電話でした。
私は自分が指導してきた後輩には、その後働く場所は違っても気にかけていました。
なかでも、Mさんとはプライベートでの付き合いもありました。
ある日Mさんからびっくりすることを聞かされました。
Mと後輩は1度だけ研修会で顔を合わせたことがあります。
その後2人は仲良くなったそうです。
仕事帰りに2人は食事に行きました。
その場にいきなりMの知らない人が偶然を装い現れ、3人での食事となり、Mは2人から「ダイアモンドを買わない?」と持ちかけられました。
後輩はブラウスのボタンを開け、実物を見せたそうです。
困惑するMは、そのままあるビルに連れて行かれました。
そこで、このダイアモンドが如何に素晴らしいか。Mも絶対に買ったほうがいいと何人もの人に勧めらました。
Mは後輩に「先輩(私です)にも、勧めたの?」と聞きました。
後輩は「もちろん。1番最初に勧めたよ。先輩は今はいらないけど、欲しくなったら必ず買うねと言ってたよ」と。
もちろん私はそんな話知りません。
私は以前アルバイトで宝石販売員をしており、多少宝石の知識があったので声をかけなかったのでしょう。
Mはダイアモンドに興味がなく、また高額だったので「買えない」と断り続けました。
すると「あなたが購入して、その後お友達を紹介してくれて、お友達が購入してくれたなら、Mにもお金が入る」と言われました。
所謂ねずみ講です。
Mは必死に断り続け、もう終電が出ると言う時間になって、ようやく解放されたそうです。
その話を聞き、後輩の末恐ろしさを知りました。
間接的とはいえ、私まで利用するなんて。怖いです。
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