小学5年生から6年生の頃に、親の事業の失敗から極貧生活を送ったことがあります。
両親は金策に駆け回り、私は弟と妹のために食事づくりを任されました。
貧乏なため十分な材料もなくキャベツの芯やリンゴの皮なども工夫して食べたことが、今でも忘れらず、「よく頑張ったな」とあの頃の私がいとおしくなります。
今でも貧乏なそのころの知恵が役立っており、食材を丸ごと食べる「一物全食」が当然の食生活をしています。
捨てているものの栄養価は実は高い
大人になってから薬膳の勉強をするようになって、野菜の芯や果物の皮に薬効があることを知り、もったいないから捨てることができなくなりました。
子どもの頃リンゴの皮がもったいなくて乾燥させてリンゴ水を作ったことや柿の皮を干しておやつに食べたことを思い出しました。
薬膳の知識などなかったものの、今思えば健康にもよかったようです。
現在も野菜はすべて食べている!漢方からみれば生薬
・みかんの皮は、漢方で陳皮(チンピ)と言います。
陳皮は煎じて飲むと肺にたまった余分な湿気を取り除きます。
無農薬のみかんが手に入ったらお湯で皮をさっと洗い水気を取り天日干しをし、保存しておき、みかんすいにしま す。
・冬瓜(トウガン)の皮を乾かしたものは、むくみを取る作用があります。
・ショウガの皮を乾燥させ紅茶などに入れると体の冷えをとる働きがあります。
・ナスの皮に含まれるナスニンにはポリフェノールが含まれているので、皮は厚めに向いてきんぴらなどにします。
・トウモロコシのひげの部分を乾燥させ煎じて飲むと、血圧や血糖値を下げる効果が期待できます。
野菜や果物の皮、茎を美味しく食べる方法
・ブロッコリーの芯や白菜の芯、キャベツの芯は、薄くスライスしてみそ汁やスープに入れ入れて食べます。
・じゃがいもの皮を厚めにむいて素揚げにすると、おやつやおつまみになります。
さつま芋も同じようにするとおやつができます。
・タマネギの皮は乾かしてストックしておき、煎じてお茶代わりに飲んだり、スープに使います。
・大根の葉やニンジンの葉は炒め、だし醤油で味付けします。
皮は千切りにしてキンピラにします。
・キノコの軸は薄く切って冷凍しておき、佃煮にします。
まとめ
野菜は捨てる部分に多くの栄養素が含まれています。
いろいろと工夫して食卓に乗せることは食費の節約になるだけでなく、体調を整える効果もあります。
手間を惜しまず様々な料理に利用する、食費が減るだけでなく健康な体を手に入れることができます。