私は10年ほど登録した派遣会社で色々な職場を転々としてきたのですが、今振り返っても非常に辛い事の連続でした。
何よりも辛いのは給料です。
40代女性の給料としてはまぁまぁの金額だとは思いますが、正規で働いている人と全く同じ仕事をこなしているのに、正規で働いている人と比べると金額に雲泥の差がある上に、派遣会社に給料の約30パーセント程度は持っていかれている計算になるので、辛いと言うかやるせない気持ちになりました。
他の派遣会社はどうなのかわかりませんが、私の在籍している派遣会社では半年に1回のペースで職場が変わるのが通例だというのも大変辛い事です。
やっと仕事を一通りマスターした、職場の雰囲気にも慣れてきたと思った頃に違う職場にほぼ強制的に配置変えされるのですが、前職と現職では職種が全く違うという事もザラです。
そうなると再び1から仕事を覚え直す必要が出て来ます。
会社においては仕事が出来ればそれでよいというわけではなく、職場で適切な人間関係を築くのも大切だと思うのですがそれがままならず、そのため技術が自分の中で身に付きづらい上に精神が安定しません。
また、加入できたのが雇用保険だけだったので福利厚生がほとんどなく、常に「病気になったらどうしよう」「職場で事故にあったらどうしよう」といった類の心配がつきません。
実際に職場で事故に遭い、ほとんど何の保証もないままクビになった派遣職員を何人も見て来たので、次は自分の番かもしれないという恐怖が常につきまとうのはとても辛いです。
そして何よりも辛いのが、40代なのに非正規という自分の身分です。
私には子供が1人いますが子供もある程度手がかからなくなってきたので、家庭だけでなくガンガン仕事もこなしていきたいと思っています。
しかし派遣社員は結局派遣社員としか見られず、何らキャリアアップにつながらないのが、自分にとってはとても辛い事です。
いくら仕事で結果を出してもせいぜい、「優秀な派遣社員」で評価が止まってしまうので、仕事でモチベーションを保つのが難しいのです。
それならば派遣社員ではなく正規で働けるよう就職活動をすればよいのではないか、と思う方も大勢いらっしゃるでしょうが、40代になった人間を正規で雇用してくれる企業は、私の暮らす地方都市には現実問題としてそうそうありません。
ほぼ無いと断言しても大げさではないのです。
たまにそのような求人があっても若い方も含めて応募が殺到するため、私にまでチャンスが回ってくる事はほぼゼロです。
派遣のメリットもあるにはありますが、派遣というシステムは少なくとも私にとっては、とても辛い就業形態だと言えます。
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