小さい頃から行きたい大学があり、両親の反対を押し切って入学し一人暮らしを始めました。
もちろん反対されていたため自分の生活の手助けをしてくれることもなく、自分で生活費を捻出することが必要となりました。はじめの頃はある程度の貯金もあり学生生活を満喫していましたが、家賃や、食費、生活費などが嵩んできてしまい、1年目が終わりそうな時には、貯金も残りわずかとなっていました。
そろそろバイトをしなければやっていけないだろうと考えて求人情報を探してみましたが、自宅近くに求人がかなり少なく、あったとしてもかなり遠出しなければ働くことができない場所でした。仕方なくある職場で働くことにしましたが、大学生活がかなり多忙であまりシフトに入ることができませんでしたし、時給も高くないため貧乏な生活を強いられました。
特に食費や生活費に関しては死活問題で、ギリギリ家賃が払えるのですが、それ以外は極限の節約をしなければ、どうにもなりませんでした。
例えば食事を一回抜くことはもちろん、少しでも安く済ませるために同じものを毎日食べることもありました。スーパーのタイムセールがあれば授業の合間を見て駆け出したり、食材を選ぶ時にも微妙な量を気にしての生活を毎日繰り広げていました。
貧乏生活によく聞くもやしはもちろん私の生活の中でも活躍しましたし、野草の本を買って近くの山などに野草探しに出かけたこともあります。
空腹は多少の我慢でどうにかできていたのですが、問題だったのは生活費の中でシャンプーやゴミ袋にお金をかけるのが難しいということでした。シャンプーは出来る限り使う量を節約するために、プッシュする場所に輪ゴムを取り付けて、出せる量を調整したり、残り少なくなれば水を足して薄めて使ったりもしました。
指定のゴミ袋に関しては金額的にも高く、他の方が出しているゴミ袋の隙間に押し込んだりと、こっそりと行動したこともありました。生活は大学を卒業するまでずっと貧乏でしたし、生き延びるための工夫を考えながらの毎日でしたので、今でもその考え方が身についています。
社会人になると金銭的に余裕もできてきました。もう学生時代のような生活には戻りたくないと考えています。ただ、おいしい野草や食べてはいけないものなどがすぐに見分けられるのと、自分の体の調整をするのが得意になったのは、あまり人には言えない経験による自慢ではないかと感じています。