子供が5歳の頃、遠方からたまに遊びに来てくれる祖父がもうすぐ到着するということで、玄関前で遊ぶのが大好きな息子を玄関で遊ばせて、小学生の姉に弟を見ててね。と頼み家事をしていました。
しばらくして祖父が到着しましたが、玄関にいるはずの息子がいません。
見ていてねと頼んだ姉は自分の遊びに夢中で弟がどこに行ったか見ていませんでした。
気づいてから近所中を走り回り、すれ違う人に事情を話して子供の服装などを伝え見ていないかをきいて、一緒に探してくれたりしましたが、5歳という年齢もあり、近所のおじさんがたまたま通ったパトカーを捕まえてくれて事情を話して警察の方が来てくれ、無線で連絡をしてくれました。
近所を30分走り回りましたが、5歳の子供の行動範囲もわからず、祖父は私の車で近所をぐるぐるまわりましたがみつけられず、1時間近くたった頃、パトカーに無線で特徴が同じお子さんが見つかりました。と言われましたが、パトカーに乗せてもらって返ってくる息子を確認するまでは、生きた心地がしませんでした。
ほんの5分ほど目を離しただけなのに。姉にみててと言ったのに。
ものすごく後悔しました。自分で見るべきだったと。
祖父が来るのを喜ばそうと黙っていたことを、言えば楽しみに待っていたのに。
息子は行方不明になった時に、毎日乗る幼稚園のバスルートを逆に歩いて仲がいい友達がバスを降りる場所の家が友達の家だと思い、約2キロを一人で歩いて向かいその家の呼び鈴を鳴らしたそうです。
家の方がびっくりして警察に通報してくれたおかげで居場所が確認できました。
通り道には大通りもあり、車の通行量も比較的多い道でどうみても子供だけで渡るには危険な道路です。
よく無事にそこまでついたなぁと思いましたが、見かけた人がなぜ不審に思って通報してくれなかったんだろうとも思いました。
後日、同じバス停から幼稚園に向かう園児のお父様から、「息子くん、一人で横断歩道を手をあげて渡ってえらいね」と言われ、日時を聞いたら息子が行方不明になった日でした。
何人もの人が、5歳の子供が一人で歩いているのをみてなぜ不審に思わなかったのか。
必死で走り回って探し回ってる間、生きたここちがしませんでした。
どこにいったのか、車にひかれてないか。誘拐されてないか。
不安で走って探すしかできませんでしたが、警察の方から確認が必要なのでその場にいてほしいと言われ、自分で探すこともできず、何もできない自分が情けなかったです。
子供は、ほんの少し目を離しただけで迷子になります。
迷子の子供を保護してくれたと、中学生や高校生が警察に表彰されているニュースを見る度に息子が行方不明になった時にことを思い出します。
現在、息子も小学生になりましたが毎日学校から帰ってくる時間帯は心配になります。
行きは一緒に登校する姉がいるので安心ですが、帰りは下校時間がバラバラなので途中まで迎えに行ったりもします。
安心して帰りが待てるのはいつになるのか、まだまだ不安です。