私が以前、勤めていた会社は東日本大震災の被害を受けて他の施設を間借りしている状態でした。
その頃は、清掃作業をする人が午前中にやってきてトイレ掃除やフロア掃除をしてくれていたので私たちは掃除をすることはないまま半年が過ぎました。
その後、間借りしていた施設の近くの空き地に仮事務所を建設し移転することになったものの、今まで通り掃除をしなくていいというわけにもいかず話し合いの場が設けられました。
他の会社のように、帰社時にやるといっても退勤時間はまちまちで定時に帰れない人もいるので、当番制を提案しましたが、遠くから出勤している人もいるし、誰が来たとか来ないとかいう不満につながるという上司の判断で「いつもより少しだけ早めに出勤して掃除する」「朝の清掃に間に合わなかった人は退勤時に清掃などをする」という案に決定しました。
私は、いつもより10分早めに家を出てトイレ掃除やトイレットペーパーやハンドソープの補充などを率先してやっていました。
しかし、何か月経っても遅刻してくる人はいるしそういう人は、夕方の掃除もしないで帰っていくんです。
誰も片付けないわけにもいかず、仕方ないので夕方の掃除もしていました。
段々、不愉快な気持ちになってきて私も真面目に掃除の為だけに10分早く出勤する日を減らしました。
そうしたら、朝礼時間になっても掃除が終わらないほどの人出不足という状態になってしまい、渋々早めに出勤していたら掃除をしない人の正体を知りました。
実は早く来ているのに、近くのコンビニでゆったりコーヒーを飲んでいる人や、会社の駐車場でいつまでも携帯をいじっている新人の姿。
なんで掃除に来ないのか分からずずるいと思っていましたが何も言えず。
いかにも今出勤しましたという感じで「お世話様」とか「ご苦労様」と掃除をしている人に声をかける姿にすらイライラするようになってしまいました。
たかが掃除当番ですが、人間関係をギクシャクさせるには十分な材料で、女ばかりの職場はあっという間に険悪になっていきました。
そして、掃除に来ないタイプの人は仕事もサボっているという事まで気づいてしまったのです。
てっきり真面目にデスクワークしているものと思っていたらPTAの会計をしていたり、イラストを描いている人も。
一番驚いたのは仕事中なのに休憩所でおやつや食事をしてサボっている人でした。
そういう人は大掃除の時も掃除を嫌がって姿を消してしまったり、休んだりする非情にずるいヤツなんです。
その姿に数年間イライラさせられて気分の悪い職場ナンバーワンという思い出の職場です。